外来受診のご案内
INFORMATION
群馬大学眼科では、多岐にわたる眼疾患に対応した専門外来を開設しております。
専門外来は曜日によって異なりますので、以下の日程表をご参考に受診することをお勧めいたします。
どの日に受診すれば良いかわからない場合には、かかりつけの眼科医にご相談されるか、眼科外来窓口へお問い合わせください。
外来診療予定表
初診受付:午前8時30分~10時30分まで(紹介状をお持ちください)
再診受付:午前8時30分~15時まで(予約制)
ご不明な点は眼科外来(TEL 027-220-8342 外来診療棟1階)までお問い合わせください。
眼科外来窓口
CONTACT
027-220-8342
(8:30から17時まで)
診療案内
群馬大学眼科の特徴
群馬大学眼科は群馬県とその周辺の人口300万人を要する中核病院であり、北関東地域の最終医療機関として眼科疾患の治療を行っています。
複数の専門外来を有しており、多岐にわたる眼疾患の多くを網羅していることが特徴でそれぞれの専門家が責任をもって治療にあたっています。
専門外来には「網膜硝子体疾患」「緑内障」「角膜」「ぶどう膜炎」「斜視弱視」「加齢黄斑変性」などがあります。
特に網膜剥離や糖尿病性増殖性網膜症などの失明をきたす重症な網膜硝子体疾患と点眼加療で充分な眼圧下降効果を得られていない緑内障に対する手術を多く施行しています。いずれも北関東の最終医療機関として県内のみならず周辺各県より症例を受け入れており、全国屈指の症例数となっています。手術は複数の執刀医で行っており、ほとんどの手術をクリニカルパスで行っていますので、約1週間の入院期間で全国平均より短いことが特徴です。
白内障に対する手術である水晶体再建術は、全身合併症を伴う症例や全身麻酔が必要な症例、角膜混濁・小瞳孔など難易度の高い手術を数多く受け入れています。
専門外来・特殊外来
<網膜硝子体・黄斑疾患>
裂孔原性網膜剥離・黄斑円孔・網膜前膜:散瞳下、詳細な眼底検査及び細隙灯顕微鏡や眼底用コンタクトレンズ、光干渉断層計(OCT)を用いた黄斑部の精密検査を行い、手術の時期・適応を検討します。
糖尿病網膜症:糖尿病によって眼の網膜(物を見る神経の膜)の血管が徐々につぶれていく病気です。早期のうちは自覚症状がありませんが、ある程度重症になると視力の低下が起こってきます。重症になると硝子体出血(眼球の中全体に出血が起こる)、網膜剥離、緑内障が併発し、失明の危険が出てきます。早期発見、早期治療が大切です。糖尿病と診断されたら、必ず眼科受診をしてください。軽いものはレーザーによる光凝固治療(入院不要)でコントロールが可能です。重症な場合、入院の上、硝子体手術を行います。
黄斑ジストロフィー:家族歴など詳細な問診のうえ、散瞳下、詳細な眼底検査及び光干渉断層計(OCT)、眼底自発蛍光撮影(FAF)、視野検査、生理学的検査、造影検査などの多彩な検査を施行します。
<加齢黄斑変性>
欧米では失明原因の第一位で、近年日本でも増加している疾患です。50歳以上の高齢者に、高度の視力低下、変視症、中心暗点などの症状が生じます。抗血管新生療法、光線力学的療法、レーザー光凝固、硝子体内ガス注入術、ステロイド局所療法など病態に応じて治療を選択しています。
<緑内障>
一般に緑内障とは、眼の硬さを示す眼圧が、その人の限界を超えて高くなり視神経が障害されていく病気です。視神経が障害されると徐々に見える範囲(視野)が狭くなっていきます。治療は点眼薬が主体となりますが、点眼薬で治療効果が得られなければ手術を行います。初期の緑内障は自覚症状がなく視野障害が進行しなければ気付きません、しかも40歳以上の人の20人に1人が緑内障であると言われています。そのため、集団健診などを定期的に受けることが重要です。
<角膜>
眼球の前眼部である角結膜の疾患を専門としています。 前眼部にはドライアイ、アレルギー、翼状片、角膜潰瘍、角膜炎、円錐角膜など、さまざまな疾患があります。当科では群馬県アイバンクの協力を得て、県内外の角膜疾患の患者さんに対し角膜移植を行っています。角膜移植には全層角膜移植術や角膜内皮移植術などがあり、患者さんの状態により、角膜移植手術と白内障手術の同時手術なども行うこともあります。そのほか、角膜表面の難治性疾患に対し羊膜移植術も行っています。また、角膜の感染症に対して蛍光顕微鏡およびPCR検査を用いて細菌、真菌、ウイルス、アカントアメーバの特定ができ、積極的に検査をすることでより確実な治療を目指しています。
<コンタクト外来>
円錐角膜、無水晶体眼、無虹彩眼など特殊なコンタクトレンズに対応しています。
<ぶどう膜炎>
ぶどう膜炎とは、主にぶどう膜(虹彩、毛様体、脈絡膜)に炎症を起こす疾患の総称です。ぶどう膜炎の原因は多岐にわたり、精査をしても原因が特定できないことも多くありますが、大別すると感染性と非感染性に分けられます。
当科では、感染性ぶどう膜炎の診断に眼内液を用いた迅速PCRなどを用いており、速やかな診断・治療開始を可能にしています。また、非感染性ぶどう膜炎の診断には、全身精査と共に他科との連携が非常に大切になります。当科では、大学病院ならではの科を超えた連携を取り、他科医師と共に診断・治療に取り組む体制を取っています。
<斜視・弱視>
最初に斜視や弱視をきたす原因を検索します。原因によって治療法が違いますが、通常の先天的な斜視では眼鏡による屈折矯正やプリズムレンズを使った治療、手術などを状態に応じて行います。子供の斜視では両眼視機能(具体的には距離感や立体感)を発達させることを特に大切にしています。弱視治療では眼鏡による屈折矯正に加え、良いほうの眼を遮蔽して、弱視眼で見る訓練などで治療しています。いずれも治療期間が長期にわたることが多いのですが根気よく治療に取り組んでいただくことが大切です。後天的な斜視の治療も行っていますのでご相談ください。
<涙道疾患>
涙道が詰まっている場合は、通水検査をして、どこが閉塞しているか調べます。閉塞の部位や程度により手術が必要になります。手術方法は大きく分けて2通りあります。ひとつはもともとの涙道を再建する方法、もうひとつは新しい涙の通り道をつくる方法です。涙管シリコンチューブ留置術:もともとの涙道を再建する方法です。涙道に細いシリコンの管(シリコンチューブ)を挿入し、留置します。シリコンチューブにより再閉塞を防ぎ、狭窄部を広げます。涙嚢鼻腔吻合術:新しい涙の通路を作る方法です。上の方法で通らない場合や、涙嚢炎のある場合に行います。鼻の骨に小さな穴をあけて、涙が直接鼻腔に流れるようにします。
<その他の疾患>
その他にも様々な眼疾患の患者さんの診療を行います。
義眼については、眼瞼の形状や眼球運動に留意した再建を行い、左右のバランスのとれた眼を目指します。
主な疾患の診療実績
◎代表的疾患の年間患者数(2019年)
◎治療成績・予後(2019年)
眼科では、網膜剥離や糖尿病性増殖性網膜症などの失明をきたす重症な網膜硝子体疾患と点眼加療で充分な眼圧下降効果を得られていない緑内障に対する手術を多く施行しています。いずれも北関東の最終医療機関として県内のみならず周辺各県より症例を受け入れており、全国屈指の症例数となっています。手術は複数の執刀医で行っており、ほとんどの手術をクリニカルパスで行っていますので、約1週間の入院期間で全国平均より短いことが特徴です。
眼科では、硝子体手術と緑内障手術が全国屈指の症例数となっています。いずれも白内障手術を同時に行うこともあります。白内障に対する手術である水晶体再建術は、全身合併症を伴う症例や全身麻酔が必要な症例、角膜混濁・小瞳孔など難易度の高い手術を数多く受け入れています。